あの子が欲しい 「ということで新実装刀、小烏丸チャレンジですどんどんぱふぱふ〜」 「あるじさまもこりませんね。だいたいレア太刀の鍛刀なんて、いっっつも三日月にじゃまされているというのに」 「今剣くん、それはフラグなので止めてください!」 今回猫が集めた面子は以下の通りである。 「今丁度レベリング隊長をやっていたまんばくん!」 「なんで俺が」 「タイミングの関係です」 「諦めなよ、鍛刀業務なんて誰でもやるものだって」 「最早外せない! 初期刀清光くん!」 「わーい」 「きゃー棒読み!」 「棒読みにもなるよ」 「初心に戻ってみようと思います。留守番係の今剣くんと付き添いの岩融くん!」 「わーい、おしごとですー」 「今剣、それはあまりにも棒読みだ」 「岩融の気遣いが逆に苦しいね」 「そういえば一番鍛刀を任されること多かったですよね! 一人目の今剣くん(極)!」 「わーい、おしごとですよー」 「極でも変わらない棒読み!」 このところ資材を使うイベントもなかったためにこの有様である。 とりあえずこの本丸では鍛刀場が三箇所あるため、一振りにつき三回までチャレンジすることにした。レアもしくは同じ時間帯を引いたものがいればもう一巡チャレンジしてもらう予定らしい。ちなみに小烏丸の鍛刀時間は三時間二十分と聞いている。 最初にチャレンジした山姥切国広が試したレシピはall529。巷で噂の厳島関連レシピである。結果はお察しの通りであるのですぐに山姥切国広は戻っていった。芳しい結果を出せなかったから戻っていったようにも見えるが、加州清光は彼が他の堀川派やもう一振りの自分とティータイムの約束をしていることを知っているため特に引き止めはしない。 次にチャレンジしたのは留守番組である。次はall950。猫が数字を設定するのが面倒になったのだろうな…と加州清光は思うけれども言わない。きっと留守番係の今剣も思っているだろうが口には出さない。とんとんとん、と設定されていく三つの炉。その中に、 「四時間だな」 「よじかんですよあるじさま」 「今求めているのは四時間じゃあないんですよ!」 「しっています」 とは言えレアが出たことには変わりがない。全てに手伝い札を使ってもう一回。今度はごく普通の結果だった。 ちなみに四時間がいつも通り三日月宗近だったので、猫がすごい声を出していた。 そういう訳で回ってきた加州清光の番である。留守番組と同じくレシピはall950で打つことにした。が、 「四時間」 「四時間だね」 「四時間………」 猫が打ち拉がれる姿に思うこともあるが手伝い札を使ってさっさと済ませる。言うまでもなく三日月宗近だった。最早四時間は三日月宗近専用時間なのかと思うまである。よく小狐丸を喚べたものだ。二回目のチャレンジはごく普通の結果だった。なんで、そのまま次へと回す。 そうして最後のチャレンジである。今剣がチベットスナギツネのような顔でall950を回す。無論、現れるのは四時間という数字。手伝い札を使うと、 「三日月宗近。打ち除けが多い故、―――」 以下省略である。 「もうこの際三日月に任せてみたら?」 「それ絶対来ませんよね!?」 とは言ったものの、一応試してみるらしい。そういう訳で急遽呼ばれた三日月宗近がall950を回したが。 「………見事に一時間半です…見慣れた数字ですね…」 「そうだね。最近ずっと打刀レシピ回してたもんね」 「長曽祢くん来ませんよねえ…」 「そううまくいくもんじゃあないよね」 その横で三日月宗近がにっこりととてもとても嬉しそうに笑っていたのは見なかったふりをした。 と、いう訳で一日目のチャレンジの収穫は三日月宗近三振りで終わった。二日目のチャレンジがあるかは知らないが。 「冷却水が四桁になったので大人しくレベリングの続きに戻ろうと思います!」 「それがいいですよ。おさよもきっと、はやくしゅぎょうにでたいとおもっているとおもいます」 「今剣くんも、」 猫の言葉が一瞬止まる。 「修行に行きたいと思いますか?」 「いいえ」 それに今剣は微笑んだ。 「あるじさまがぼくと岩融にるすばんをまかせているのは、いちおういみがあるのだとわかっています。ですから、ぼくはぼくのやくめをはたすだけです。しゅぎょうとか、そういうのは、もうひとりめやさんにんめにまかせたらいいのですよ」 隣では岩融が頷いている。 「ぼくのしごとはおるすばんです。これは、あるじさまがくれたたいせつなしごとなのですから」 そう言って去っていく二振りを見送って、加州清光は猫を抱き上げた。 「………実際、どうなの」 「実のところ演練の仕組みが未だによく分かっていないですし、お留守番係が必要かと問われると微妙なんですよね…」 「うわあ台無し」 20161202 |