がんばれ地球、ぼくは限界だ 

 初めて会った時、また可愛らしい人間が主になったものだな、と思った。そしてその容貌に反してひどいな、とも思った。彼女の横には歌仙兼定が立っていて、その他に気配はない。どうやら初めての鍛刀でにっかり青江を呼び出したらしかった。
「うん、これでチュートリアルは終了かな?」
手に持った紙を見ていた少女は、一人でうんうんと頷いていた。そうしてもう一度、というようにその紙の束を読んで、それからびりびりと破ってしまった。
 さて、と顔を上げる。足元にひらひらと、破られた紙が落ちていく。
「ええと、改めてはじめまして。この本丸に審神者として来ましたっ」
少女は元気良く頭を下げる。つられてこちらも頭を下げるが、歌仙兼定は微妙な表情で動かなかった。大脇差のにっかり青江だよ、と自己紹介をすれば、にっかり青江ね、青江ちゃんで良いかな、と少女は笑った。ちゃん付けとは。気に入らなかった訳ではないので何も言わない。
「本名は言っちゃだめなんだってさ。だから呼び名は勝手に決めろって言われた」
「なんて呼んだら良いかな?」
主、でも審神者様、でも通じるとは思うけど、と笑う。第一印象は良い方が良い。可愛い方が良いだろう? と首を傾げて見せたのは、相手が少女の貌をしていたからだ。きっとこれが男だったら、こんなことは問わなかった。
 少女はにっかり青江の言葉に、そんなこと初めて考えた、とばかりに目を瞬かせた。そうして少し悩んでから、また顔を上げる。
「サイコで良いよ、よくそう呼ばれてたから」
「あだ名かい?」
本名を言うのは良くないと言った口で、あだ名を出して来るとは。
 こういった場において本名を隠すというのは、主と呼び出した者、その立場が逆転する可能性があるからだ。幾らそういったものが栄えていた時代よりずっと未来とは言え、これははずれかな、と思う。
 しかし、少女は笑った。
「あだ名なんてもんじゃないよ。サイコパスってこと。精神異常者。要するにあたまがおかしいってこと」
なんでもないことのように。
「アタシ、此処に来るまでに三十人以上殺してるんだよね」
でも捕まらなくってね、あっちにいるの疲れちゃって、たくさん我慢してこっちに潜りこんだの。此処には人間はいないからね。
 笑顔で言う冗談にしてはそれはひどく生々しかったし、嬉しそうに、子供が功績を語るように告げられたそれが嘘などとは、にっかり青江には思えなかった。歌仙兼定と顔を見合わせて、そうか、とだけ応えることに決めた、それが最初の日のことだった。



20150312

***

よくもそんな恥ずかしい台詞を 

 アタシはね、人間を愛しているんだ。政府は何をやっているんだ仕事しろと、人間でないにっかり青江が思うくらいに人間としてぶっとんでいた主は、ある日そんなことを言った。齢二十に満たないその人生で、一応は平和な時代に暮らしているだろうにその殺した人間というのが三十を超えていると、そんな人間が。
 人間を、愛している、だなんて。
 とんでもない話だ。どう足掻いても理解出来ない。何をどうしたらその愛している対象を殺すことなんで出来るのか。にっかり青江が黙っていると、主はくるりと振り返った。
「ねえ、青江ちゃん」
いつもながら、本当に良い笑顔をすると思う。
「だからね、アタシは青江ちゃんを愛することは出来ないんだ」
こんな狂人に愛されたいなどと、素っ頓狂なことを言った覚えはないけれど。
「でもね、青江ちゃんは最近人間みたいな顔するようになってきたし、そのうち人間になっちゃうんじゃないかって、そしたら今は落ち着いてるアタシの奥が、きゅうんって、うずうずって、しちゃうんじゃないかって。そんなことを思うんだ」
表情は変わらない、にっかり青江も表情を変えない。
「だからね、その時になったら、アタシは全力で青江ちゃんを愛するから」
そしたら、青江ちゃんも全力で愛し返してね。
 その身に呪いのように巻き付いた彼女の狂気は、ねっとりと甘ったるい温度を保ったまま、にっかり青江を耳から犯していった。




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20150312

***

君は僕がいれば幸せでしょ? 

 穏やかなんだ、と彼女は言った。
「此処へ来てからずっと。他の人間に会うことないし。まぁ演練ではちらっと見るけど、君らが殺し合ってるの見るのに忙しいし。
こんな気持ち、初めてで」
目を、きらきらと。
「アタシ、今、初めて人間になれた。そんな気がしてる」
胸が。
 ことり、可愛らしい音を立てた気がした。
「…それが、君の本来の姿なんだろう」
「そうなのかな? アタシ、ずっと殺すしか出来ないんだと思ってた」
「 そういうのは、僕たちだろう」
「ああ、そうだよね、青江ちゃんは斬るためのものだもんねえ」
頷く。彼女が人間でいられるのなら。
 それが彼女にとっての幸福だなんて、どうしてそんな差し出がましいことを思うのか、本当はもう分かっていた。



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20150312

***

きっと大丈夫 

 手が掛けられている。それを認識しつつも放っておいているのは、その手にまだ力が込められてはいないからだ。彼女のあれこれを考えるにこれに力がこもるのも時間の問題かと思われたが、やはりまだ害となってないものを斬るのは少し、躊躇われる。
「…なんで、だろうねねえ」
そっと、その唇が言葉を彩る。
「最近青江ちゃんを見るとうずうずするんだ」
「僕は人間ではないのだけれど」
「知ってるよ、だからなんでかなって思ってるのさ」
「そういう自問自答は僕の上じゃないところでやってくれないかな」
「うーん…」
どうやら退く気はないらしい。ため息を吐く。
 そうして彼女を抱き上げそのまま立ち上がると、歓声が上がった。
「うおお!? すごいね!? すごいね青江ちゃん!」
「…君は別に力があるという訳ではないものね」
「うん、だからいつもナイフ使ってたの。ほんとはやっぱ、首絞めたりする方が、生きてたの分かって良いんだけどね」
まぁ内臓とかもそれはそれで好きだし、と可愛らしく宣う彼女が大量殺人犯だなんて、一体誰が思うだろう。
「ねえ青江ちゃん」
「なんだい」
「首に手を当ててるとね、生命の音がするんだ。ぐって圧迫するとね、手のひらに吸い付くみたいにどくどくーって聞こえるんだ」
「そうかい」
「青江ちゃんもするんだね」
「そりゃあ一応人の身だからね」
「それって人間ってことかなぁ」
「違うと思うよ」
 小さな手は首に、掛けられたまま。



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20150312

***

貴方は美しい人間 

 夜間出撃に出た第一部隊を率いて帰って来たら、玄関には主である少女がいた。
「おかえり」
そう言って笑ってみせた少女ににっかり青江は驚く。だってこの主はこんな見た目をしていても、既に三十人以上の罪もない人間を殺している殺人鬼なのだ。本人からそれを言われたのは初期刀の歌仙兼定と、初鍛刀で顕現したにっかり青江だけだったが、どうにも歌仙兼定は冗談だと思っているようだった。
 けれどもにっかり青江には分かる。というか見える。彼女の肩に乗るその重そうなものたちが。
 そんな彼女がどうして部隊の帰還を待っていたのだろう。報告をしながら彼女を部屋まで送っていく間、そんなことを思う。まるで、普通の、人間みたいな。普通の人間をよく知っているかと言ったら、きっとそんなことはないけれど。
「そうか、可愛いねえ」
くすくすと笑う彼女を見て、ああ、と思う。彼女にとって、殺意を抱く対象は人間のみなのだ。その他動物は普通に可愛がっている。五虎退の虎や、鳴狐の狐なんかとも触れ合っている場面だって良く見る。
 刀剣男士は、彼女の中で、それらと同列なのだ。愛玩動物と同じ、人間ではない。可愛がっているものが散歩に行ったから、その帰りを待っていただけ。
 そんなことを考えていたら部屋についた。暗い部屋。じゃあ、と踵を返そうとする。
「あれ、青江ちゃん入っていけば?」
いつもと何ら変わらぬ顔で少女は言った。
「お茶くらい出せるよ。普通のやつ」
「普通じゃないのがある前提なのかい?」
「毒とか。この辺毒草あっちこっちに生えてるし」
新たに庭掃除当番というものを考えた方が良いかもしれない。
「付喪神でも身体は冷えるんでしょ?」
それって悲しいことだよね、と少女は手を伸ばす。にっかり青江の手に、それが触れる。
 悲しいこと。そう、なのだろうか。彼女の中では身体が冷えることは、悲しいことなのか。どうして、彼女がそんな過去を持つに至ったのか、にっかり青江は聞いたことがない。これからも聞くつもりはなかった。どんな理由があったのであれ、罪もないものを斬った罪が赦される訳ではない。にっかり青江が、御神刀になれないように。
 ぐい、と引かれる。思わず一歩踏み出してしまう。
「青江ちゃん?」
止まったにっかり青江を不思議そうに見上げてくる顔。何も、疑っていないような、顔。
 思わず、その手を掴んで引き寄せていた。
「わ…っ?」
「あのね、」
腕の中にすっぽりとおさまったその身体は、やはり小さいと思った。なのに、彼女は。その身に数え切れないほどの怨みを乗せている。妖怪退治だって出来るはずのにっかり青江でも、どうしようもないくらいに。
「僕だって、神とは言え男、なんだよ」
どうしたら、こんな。
「それを深夜に部屋に招き入れるというのは、感心しないね?」
 息を一つ吐いて手を、
「分かったらはやくおやすみ」
「………え、しないの?」
離そうとしたのに固まってしまった。
「えっここまできたらする流れかと」
「…君、嫁入り前の女の子だろう。仮にも」
「嫁入りしないと思うから別に良いと思うけど」
「そういう問題じゃ、」
「っていうか既に非処女だし」
 瞬いたのだろう。分かりやすく。青江ちゃんも驚くんだね、と少女は笑った。
「アタシにもね、父親ってものがいた時期があったんだ」
急に何の話だ。奥底で頭をもたげた可能性を、にっかり青江は否定出来ない。
「ひっどい父親でね、気に入らないとすぐアタシを殴るの。あ、母親はいなかったよ。逃げたんじゃないかな。でね、ある日アタシは押さえつけられて、それで」
 むぐっと音がした。自分の手が少女の口を塞いだ音だった。
「…もう、いいよ」
「きいてよお」
なのに、やさしい力でそれは外される。
「意味分かんなかったしめちゃくちゃ痛いし、ほんっと死ねって思ってね、実際その数年後には殺しちゃったんだけどね、射精したら殺すよって言ったのに、出しちゃうんだもん、滑稽だよね。でもね、別にセックスするのは嫌いじゃないし、人を殺したらおなかがきゅんってするし、その場で抜いたりとかしてたし。アタシ、多分、青江ちゃんが思ってるより大人だよねえ」
 手は、あたたかかった。記憶に残っている、自分を握った人間たちの手を。それらと同じように、あたたかかった。
「あのね、青江ちゃん。アタシ、青江ちゃんなら良いかなって思ったんだ。青江ちゃんは神様だから、アタシは青江ちゃんを殺さないし。ねえ、したあとに殺さないセックスってどんなのなんだろう。アタシ、知らないんだ」
青江ちゃんは知ってる? と首を傾げる彼女に、笑う。
「知ってると思うのかい?」
「あはは、ごめん、意地悪だよ。でも青江ちゃんもびっくりさせようとしたんだから、おあいこね」
言われた通り寝ようかな、と言っても尚、少女は手を離さなかった。振り解くのでも待っているのか。
 触れ合う。
「…驚いたかい?」
「…それ、鶴の台詞じゃないの?」
「こういう時に他の男の名を出すのはいただけないな」
「ああ、そうだっていうよね」
同じ男と寝たことないから、分からないや。困ったように頬を掻くその頭を撫ぜた。
「はやくおやすみ」
「え、しないの?」
「しないよ。脅かしただけなんだから」
「脅かされてないけどね」
「無駄口は良いから寝なさい」
「はぁい」
 あと、と襖を閉める前に顔を上げる。
「今日みたいなことが他のものとあっても、頷いたらいけないからね」
「だめなの?」
「だめだよ」
どうして、とは問わなかった。賢い彼女は理解は出来なくても、その理由についての推測が出来ているようだった。
「分かった。青江ちゃんは特別ね」
「はは、光栄だな」
ぱたり、と。襖の閉まる音がやけに響いて聞こえた。
 やわらかなあたたかさだけが、ずっと胸に残っていた。



20150312

***

世界で一つだけの願い事 

 頑張っている君たちにご褒美だよ。そう言った少女は何処から仕入れて来たのか、大量の酒を持っていた。それに色めきだった刀剣たちが、宴会を開いていたのが先ほどまでのこと。大半が潰れている中で、飲んではいなかったはずの少女もまた、空気に酔ったようににっかり青江の膝に頭を預けていた。別に、この行動自体は酔っていなくともやるものだが。潰れていない刀剣たちが、心なしか羨ましそうにこちらを見ていたが、譲るつもりはない。
 そろそろお開きだね、という歌仙兼定の言葉でにっかり青江は少女を連れて彼女の部屋へと向かっていた。
「ねえ、青江ちゃん」
呼ばれる。このあだ名にも慣れてしまった。
「なんだい?」
「あのね、今日のお酒はご褒美で、それはあってるんだけどね」
「うん」
「青江ちゃんには何か、他にもあげたいと思うんだけど」
 くるくると喉を鳴らしながら少女は笑う。その様子が猫のようだとも思う。
「ご褒美、かい」
「うん、アタシに出来ることなら頑張るよ。青江ちゃんがアタシを抱きたいなら、それでも良いよ」
「…根に持っているのかい?」
以前一度警告したことを、彼女の隙を指摘したことを。
「まさか」
きゃら、と煌きのような笑い声が上がる。
「でも、そういう願望でも良いよって。そう思ったから」
「君は、まったく…」
頭を撫ぜてやると、気持ち良さそうに目が細められた。
「…じゃあ、」
「うん」
「僕をずっと、近侍として使ってくれるかい」
「…そんなことで良いの?」
そんなこと、とは。
 にっかり青江は笑う。
「そんなこと、が良いんだよ」
彼女は不思議そうに首を傾げたあと、うん、わかった、と言った。
「約束ね」
絡んだ小指は、あたたかかった。



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20150323

***

ちょっと黙って 

 指がそっと、唇にあてられる。
「青江ちゃん、だめだよ」
少女の目はどんよりと曇っていて、それがまさか自分に向けられることになるなんて、思ってもいなかった。
 その気に、なれば。
 この細い首など。彼女の持つ小さな刃物がこちらに届く前に括れる。
「…だめだよ、青江ちゃん」
その先は、と呟く。
「それでなくても青江ちゃん、最近…だって、そんな」
手を伸ばす。
 彼女にとっては。人間は最初から人間で、その他のものにその情を向けることはなかったのだろう。別に、にっかり青江を、傷付けたくないだとか、そういうしおらしいものではない。それを分かっているし、そう思って欲しいなどとは微塵も思っていないけれど。
「…大丈夫だよ」
頭を撫でる。
 たとえ彼女が、人間の貌をした鬼であっても。今触れているあたたかさは、嘘ではないのだから。



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***

悲しくなるだけだから 

 君はどんな刀なの、と問われた。
「どんな、と言われても」
「今までの主のこととか、逸話とか。何かしらあるでしょう」
まるで寝物語をせがむ子供のようだ。
 さてどうしよう、と思った。逸話はあるけれど、肩のもののことを考えると有名な方だけを言うべきだろうか。そんなことを考えながら語ってやると、彼女は目をきらきらと輝かせた。
「そっか、青江ちゃんも罪のないものを斬ったんだね。アタシとお揃いだね」
 お揃い。
 その妙に可愛らしい言い方に瞠目する。
「………刀なんて、大体そんなものだよ」
「そうなの?」
「そうだと思うよ」
「そっかあ」
ひらりと宙に舞う視線。
「此処が居心地が好いのは、周りが似たようなものだからかな」
それは。
 まるで、自分が人間ではないと言っているようなものではないか。
 そうは思ったけれど、口にはしなかった。ただ、そうかもね、とだけ言った。

***

見たくはないものばかり 

 あの話は本当か、なんて問うこともしなかった。にっかり青江にはその証拠が見えていたし、問うたところできっと彼女は、だったら? などと意味深な返ししかしないだろう。信用、というものではなかったけれど、彼女はきっとそうやって距離を測る。きっと、そういう測り方しか、知らない。
「此処は良いねえ」
青江ちゃん、と甘々しい呼び方が耳を擽る。
 この呼び方だって、彼女が心を許した証ではない。此処へ呼ばれてからずっと、近侍はにっかり青江が務めているけれど。彼女が恐らく、自分たちを信用だとか、そういうことをすることはない。その段階に立ったら既にそれは、彼女の中では刀剣男士では、ない。
「人間がいないから、うずうずすることもないんだ。此処何年かで一番落ち着いてるよ」そういう少女はとても穏やかな顔をしていて、良かった、なんて言葉を返したけれど。その笑顔の下で。
 どうしてかとても、その言葉に苛立ちを覚えていた。



20150323

***

何を食べても美味いと言う? 

 第一部隊を率いて帰って、その報告をしたら何だかとても微妙な顔をされた。
「何か気になることでもあったかい?」
「…青江ちゃんには隠し事、出来ないなあ」
「君がただ、そういうのが苦手なだけってだけじゃないのかな」
比較的わかりやすい方だと思うよ、と言ってやればそうかぁ、と呑気な返事が返って来る。呑気だと思えるのは幸福なことだろうか。人間ではないにっかり青江には分からない。彼女は今まで人間と過ごして@なかったからだろう、それを理解していない彼女に、わざわざ言ってやることもしないが。
 うーん、と少女は唸った。あのね、と難しい顔のまま続けられる。
「なんだかへし切りと燭台切ばかり来る気がするものだから」
 気付くよな、と思った。分祀のこともあるのだし、別に同じ刀剣男士が幾らいようが可笑しいことではなかったけれども、やはり、この比率で気付かないということはないだろう。彼女の元にはへし切長谷部と燭台切光忠がよく来る。その理由をにっかり青江は気付いているが。
「そういうこともあるんじゃないかな」
君に引き寄せられているんだけどね、というのは、なんだか言うのが憚られた。
 じっと、黒い瞳がにっかり青江を見つめていた。
「…青江ちゃんってさ、最近、なんか…」
首を傾げる。何だろう。誤魔化したことがバレるのは想定済みだ。だが、それをとやかく言う彼女ではないだろう。
「………ううん、なんでもないや」
言葉にならなかったらしい。報告、ありがとね、と書類まとめに戻る彼女に、にっかり青江は今度は逆方向に首を傾げた。



20150323

***



20170617 改定