途切れを知らない記憶の所為じゃない、
擦り切れるほどの約束の所為じゃない、
生まれ変わりを信じている訳じゃない、
運命なんてものも大嫌いだ。

それでも、この手を離さないでいるのは。
「よしくん」
「なんだまこちゃん」
「あいしてる」
「俺もだ、あいしてる」
この人だからという他にどんな理由が要る。



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