焦燥:山古


古橋の背中はいつだって、山崎にとっては大きく見えていた。

どんな暗闇の中でも見失うことなど出来ない、そんな強い光。
道標は神を正しい方向へと導くものだと言われるが、
山崎はそもそものその正しい方向の認識は、各々の神によって授けられるものだと思っていた。
昔むかし、いつかの古橋がそうしたように。

けれどもどうやら彼の目の前には、更に大きな壁が立ちはだかっているようなのだ。
山崎にとっての最初の古橋が彼に請うたこともあり、
山崎は出来るだけその達成に力を添えられるよう努力しているつもりだ。
しかしながら彼の目標はひどく困難で、
その所為で彼は何度も生まれ直し、その度に山崎は長く息を吐いて心を静める。

どうして、諦めない。
そう思って見つめる背中は、それでもやはり大きい。
到底越えられないように見える壁を睨みつける彼は、あまりにも。

安堵はいつになったってやって来ない。
彼の目標が達成されぬ限り。



(睨む、安堵、壁) 診断メーカー
20140211