大体全部今吉の所為 花諏佐

 電話がかかってきた瞬間に嫌な予感しかしなかった。
「どうせ今吉に変な入れ知恵されたんだろ」
「どっちかってとアンタがじゃないですか?」
どうやら双方頭に浮かんでいるのはあの妖怪のことらしい。
「どうせアンタのことだから、あの妖怪のことでも思い浮かべてるんでしょうけど、」
 どうせ唇がつり上がったのだろう、見なくても分かる。
「最中に他の男の顔思い浮かべられて黙ってられるほど、俺は大人じゃねえよ」
「………大人になれよこの悪童」
「はは、無理だね」
どうにも扱いにくいこの子供について、諏佐はため息を吐くことしか出来ない。
 次会う時は絶対に殴ってやる、そう心に決めて諏佐はその電話越しの声の通りにするのだった。



時折馬鹿みたいに可愛いことをする 原灰

 チラリ、とその携帯から揺れるものを見て、あ、と声が出た。
「何?」
電話を邪魔されたというのに電話こそが邪魔だとぶちりと切ってみせて、一つ上のそいつは笑って見せた。
「何か面白いもの、あった?」
「面白いモン、じゃねえけど」
 素直に応えるべし。そう思って言葉を紡ぐ。
「…お前の、ソレ」
「ん?」
「ケータイ」
「ケータイ………? ああ、ストラップ」
お前と一緒が良かったから。
 なんてことを言われてしまえば。
「うわ、何、何すんの突然」
「何でもない」
「なんでもないとか言いながら頭ぐしゃぐしゃにしないでよ」



どう足掻いたって勝てないけれど 赤瀬

 眠っていたら腹の上に乗っかっていた一応は恋人な年下の人間をさてどうしようか、と瀬戸は悩んでいた。何パターンか考えていたがどうにも自分は彼に甘いのか、それから逃れる術が見つからない。
「………どうしたの」
とりあえず聞いてみることにする。
「貴方なら―――いえ、貴方でなくてもこの状況であれば分かっているのではないですか?」
「俺は一応、お前が嘘吐いて誤魔化してくれる方に賭けたんだけど」
「貴方にしては勝率の悪いことをしますね」
 そういうところもすきです、と囁かれれば、もうこのまま身を任せても良い気がしてきた。






1.電話しながら
2.お揃いの物を持っている
3.発情期がきた

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20151127