一度刺したい背中:今花


*少し原澤監督の影



「…アンタさぁ」
「なんや」
「なんで進路、急に変えたンだよ」
「なんでって言われてもなぁ」
「やっぱあの監督か?」
「それもあるな」
「アンタ好きだったもんな、原澤選手」
「そういうん覚えてるもんなんやな」
「アンタのことだからな」
「今日はやけにデレるやん…ま、もっと意外なんはお前がワシの進路、
そのまま信じこんでたってことやけどな」
「…」
「そりゃあ確かに急やったし、お前に連絡した気になってた言うのもあるけどな?」
「………」
「普通受験前に調べるとかするて思うやん。
ワシ一年ン時もそれなりに活躍しとったし、
新生桐皇の要・今吉ー言うて結構名前知られとったんやで?」
「……………」
「ちゅーかまず、追いかけて来るなんて思わんし。
ワシいなくなってから中学でも好き勝手やってる聞いてたしな?
あれ、目ェ光らせるワシがいなくなったからやろ?
そんなんやって聞いてたら、もうカルガモみたいにひっついては来ーへんと思うやん」
「カルガモって何だよ」
「そんままの意味やで」
「…」
「………」
「……………」
「…なぁ」
「なんだよ」
「ついてくる気、あったん?」
「…」
「なぁ」
「………」
「花宮」
「…うるせーな、どーだって良いだろ」
「…」
「大体アンタにそんなん気にされる筋合いもねーし」
「………」
「ってか今更すぎんだろ、それ。一年前にするならまだしも」
「…花宮」
「ンだよ」
「あんな?そない耳赤くした状態で何言うても説得力ないからな?」
「…ッ死ね!!!」



#指定されたキャラで会話文書く for すみね
20130906