らがん0.05
 コトリ 眼鏡を置く。 「見えねェ」 少年は呟いた。 「メガネ、かければ」 「重いからヤだ」 少女は呆れ顔。 「こっち来いよ」 少年が呼べば、呆れた顔のまま、少女が近づいてくる。 「顔、見して」 こんなに近くにあっても、ぼやけてしまう。 「近いじゃん」 その距離30p。 「見えねェもん」 20p。 少年はぐい、と、少女を引き寄せた。 「見えねェよ」 5p。 「メガネなして、見れる距離にいろよな」 甘い、口付け。
執筆日不明 / 旧拍手